妄執の座

与太話と同人ノベルゲーム開発日誌的な文字の塊

恐怖の大王

はじめまして。「憑霊」代表のリラです。

ブログを開設しました。

果たして書くようなことがあるのかどうか、それすらも杳として知れないのだけど、数々の先達に倣い取り敢えず開設してみました。

それはそれとして、僕は誰かに何かを伝えることがこの上なく苦手です。人に自分の何かを見せる、ということが堪らなく恐ろしいのです。
思い返せば、小学生のときから先生に課題のプリントを見せるのが嫌でした。回答済みならまだいいのだけど、途中のものを見られるのは本当に嫌で、見回りの先生が近くに来ると腕を翳して徐に紙面を隠していたことを記憶しています。それは恐らく稚拙だと思われることが、この程度もできないのかと見下されてしまうことが心の奥底で怖かったのだと思います。当然先生方はそんなこと思っていなかったでしょうから被害妄想も甚だしい話です。ただ、そういう精神を僕はここに至るまでずっと引きずっていたのです。
じゃあなんでそんな人間が同人ゲームサークルなんか立ち上たんだよ、と死ぬほど尻をシバかれそうですが、こんな僕にでも紡ぎたい物語があるのです。表現したい世界があるのです。そしてそれらは今、行く宛を持たぬまま亡霊のように僕の目の前を彷徨っています。けれど、それではその子たちがあまりにも不憫ではないですか。だから作ろうと思ったのです。
勿論それは稚拙なものかもしれませんし、鼻で笑われてしまうような代物かもしれません。だけどきっとそれでもいいのだと思います。僕はここ何年かで、ようやくそう思えるようになりました。人に何かを見てもらうのはきっと恐ろしいことではないのです。
とはいえ僕にとってはやっぱり怖いことなので結局は恐る恐るになってしまうと思うけれど、何とかその恐怖に抗って自分の中にある何かを、行き場をなくした亡霊たちを、この呪縛からゆっくりと開放してあげようと思います。

どうぞよろしくお願いします。